蒸し器を使って秋の味覚、栗入りお赤飯を作りました。
ホクホクな栗、モチモチなお赤飯~炊飯器では味わえない美味しさです。
栗の皮をむくのがちょっと大変ですが、本格的な美味しい栗おこわが作れます。
栗を入れなくても本格的な美味しいお赤飯が作れますので、是非お試しください。目次から見たいページにジャンプする事もできます。
材料紹介(5~6人分)
- もち米 5合(約750g)
- ささげ 1/2合(約50~80g)
- 栗 お好み(1/2ネットくらい)
- ごま塩 少々
もち米1合は、普段お米を計る180mlの容量のカップ1杯分です。3合程度から同じ要領で作れます。又、冷凍むき栗で代用することもできます。
もち米について
普段食べているお米は「うるち米」で半透明ですが、「もち米」は白く不透明です。
お店で見比べると一目瞭然、違いがはっきりと分かります。
見た目以上に違いがあるのは粘りです、もち米を蒸して搗くとお餅になります。
お値段も普通のお米より少しお高めです。
ささげ(大角豆)について
ささげは、大きさも形も小豆(あずき)に良く似ています、比べて見ないと見分けがつきませんが小豆に比べるとやや黒っぽいくすんだ色をして艶がありません。
家に小豆の買い置きがあったので写真を撮ってみました。
次の写真の左が「ささげ」 右が「小豆」です、やはり小豆は艶があります。
小豆は煮ると割れてしまうことがありますが、ささげは煮ても割れにくく食感もしっかりとしているのが特徴です。硬いので煮豆やあんこには向きません。
お赤飯に小豆ではなく「ささげ」を入れる事が多いのは、皮の割れた小豆は切腹をイメージするため、割れにくい「ささげ」を使って縁起を担いでいたからとも言われていますが、実際硬くて皮の割れにくい「ささげ」の方が仕上がりが綺麗だからかと思います。
手順と流れ
前日にもち米と栗の準備をします。
ささげを煮て赤い水(ささげの煮汁)を作り、もち米を一晩(3時間以上)赤い水に浸けておきます。
栗の皮をむき、水に浸けアクを抜きます。
翌日、もち米をささげや栗と一緒に蒸し器で蒸し上げます。
説明が長くなってしまいました。これからお赤飯を作っていきます。
ささげを茹でる
1.ささげを洗い、鍋にたっぷりの水で火にかけます。
ささげは洗ったら直ぐに火に掛けます、煮豆のように水に浸して戻したりしません。
2.途中、灰汁(あく)が出てくるのでお玉ですくって捨てます。
水が少なくなったら足して常にたっぷりのお湯で煮続けます。(沸騰後中火で20分位)
3.だいぶふっくらしました。
食べれますが未だ硬い状態です、この位でOKです。
ささげは硬めに茹でておきます、柔らかくなるまで煮てしまうと蒸している間に皮が割れて中身が出てしまい見栄えが良くありません。
4.冷めたら、ささげと茹で汁をボールに分けます、この時茹で汁は捨てません。
ささげはざるに上げ、ボールや保存容器に移して冷蔵庫に入れておきます。
茹で汁はお赤飯の着色として使うので取っておきます。
赤い水作り
5.もち米がたっぷり浸かる位の大き目のボールに、水とゆで汁を混ぜて「赤い水」を作ります。
母から教えてもらったレシピですので、「赤い水」とはささげの茹で汁と水を合わせた茶色い液の事で、我が家の専門用語になります。
6.水の分量は適当ですが、画像のような薄い茶色になるように薄めます。
「赤い水」の完成です。
もち米の準備
もち米を洗い、ざるに上げ赤い水に一晩浸して色を付けます。(当日作る場合は3時間位浸します)
もち米をボールに入れ優しく洗います。
7.お水を替えて2~3回洗ったらざるに上げ水を切ります。
8.水切りしたもち米を赤い水に入れます。
9.木べらなどで全体を混ぜ合わせます、暫くしたら再度全体を混ぜて一晩(3時間以上)赤い水に浸します。
もち米の着色がムラにならないように時間を置いて2~3回全体を混ぜます。
栗の準備
栗は1ネット準備しました、お赤飯2回分くらいあります。
お水で良く洗います。
10.鍋にお湯を沸かし沸騰したら火を止め、洗った栗を熱湯の中へ入れ蓋をして20分程浸け皮を柔らかくします。
11.お湯から少しずつ取り出し鬼皮をむきます。栗の底(ざらざらした部分)に包丁を入れ剥がすように鬼皮をむきます。
12.鬼皮がむけたら渋皮をむき水にさらしてアクを抜きます。
渋皮は削るように剥いていきます。
渋皮がむけました。
13.たっぷりの水に2時間位さらしてアク抜きをします。
蒸かします
14.もち米をザルに上げ水けをきります。
この時に赤い水は、蒸してる途中に打ち水として使うので、捨てずにボールに取っておきます。
15.蒸し器にたっぷりと水を入れ強火で沸かし始めます。
蒸し布を一旦水で濡らしてから絞っておきます。蒸し器の上段に蒸し布を広げたら、もち米を入れささげを混ぜます。
蒸し器や蒸籠に使う専用の布を「蒸し布」と言います。綿でできた目の粗い布でお米がくっ付きません。長年愛用してるのでささげの色で茶色く染まってます。
蒸し布
毎回使う前に水に濡らし、絞ってから蒸し器に広げて使います。
使用後はよく水洗いして乾かしてから保管します。(アマゾンや100均でも見かけます)
16.ささげを混ぜて平らにします。
17.蒸し布をかぶせて蓋をして、強火で蒸していきます。
打ち水2回
18.蒸している途中で打ち水を2回します。
打ち水1回目
沸騰して蓋の隙間から蒸気が上がるようになってから15分~20分位たったら、とって置いた赤い水で打ち水をします。
打ち水は、本来手で全体に振りかけるのですがとても熱いので、私はお玉で(3杯くらい)振りかけます。この後、しゃもじで上下全体を均一に混ぜ合わせ、蒸し布をかぶせて再び強火で蒸し続けます。
※蒸しながら打ち水をすると蒸気が手にあたり火傷の恐れがあるので、私は一旦蒸し器から外しボールなどに乗せて打ち水をしています。(この時火は弱めておきます)
打ち水とは、蒸してる途中でもち米に水分(赤い水)を補充することを言います。蒸気だけでは水分が足りないので直接振り掛けて与えます。
打ち水をして、上下全体を均一に混ぜます。
打ち水2回目
2度目の打ち水をします。
再び蒸気が上がってから15分~20分位たったら、1度目と同じように打ち水(お玉3杯くらい)をし、上下全体を均一に混ぜます。
19.2度目の打ち水終了後に栗を入れて全体にまぜ、蒸し布をかぶせて再び強火で蒸します。
この後、蒸気が上がってから30分位で蒸しあがりますが、蒸し器の大きさや火の強さにより蒸し時間は異なりますので、栗やもち米を食べてみて硬いようなら時間を延長します。
蒸し器のお湯が減っている場合は湯か水を補充しておきます。
強火で蒸しているので意外に湯が減っています。
20.美味しそうに蒸しあがりました。上下全体を優しく混ぜて完成です。
※飯台などに移し替えると良いです。
21.ごま塩を振り掛けて頂きます。
重箱に詰めて南天の葉を添えてみました。
最後に
蒸し器で作る栗入りお赤飯、如何でしょうか~
出来たてにごま塩を振れば贅沢な秋のお味となります。
一度に食べきれませんので、ラップに包んで冷凍保存もできます。
栗が店頭に並ぶ季節に一度は作りたくなります、皆様もぜひお試し下さいね。
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