世界遺産「ブレナム宮殿」は、現在12代目のマールバラ公爵個人の所有する領地と建物です。
建築したのは、初代マールバラ公爵(ジョン・チャーチル)、1704年の「ブレナムの戦い」で宿敵フランス軍を破り一躍イギリスの英雄となります。
その功績をたたえ、当時のアン王女から褒美として王家の広大な土地を譲り受け、その建築費には莫大な国家予算が注ぎ込まれたと言います。
宮殿の名は、戦地となった「ブレナム」~(ブレンハイム、現ドイツバイエルン州)の地名を付けたそうです。
広い、広い、とにかく広いです、数時間ではとても回りきれません。
私の大好きなイギリス貴族を描いたドラマ「ダウントン・アビー」の世界ですが、それより凄いです。
部屋数200以上とは凄すぎます。
敷地面積は約4600万㎡、なんと渋谷区の3倍もあるんだとか。
広大な庭園や建物の維持管理費は、入場料やイベントで捻出しているそう、豪華すぎる大邸宅を訪れました。
たくさんの写真を交えてご紹介します。
オックスフォード駅からバスで
オックスフォード駅に到着しました。
オックスフォード駅からはブレナム宮殿行のバスが出ています。(写真左に停まってるバスです)
オックスフォード郊外のウッドストックにある宮殿までは、約30分バスに揺られて行きました。
入口到着
ブレナム宮殿入口です、立派な門が出迎えてくれました。
門を入ると真っすぐに続く道、宮殿は全く見えません。
ここから10分以上は歩きます。車だと中に駐車場がありますが、私はバスでしたので歩きます。
敷地内をミニSLが走ってます、大人も沢山乗っていました。
チケットを買い宮殿へ
入場ゲート東門
またまた立派な門です、防御用の要塞として建てられたそうです。扉には、金で出来たマールバラ家の家紋が付いています、なぜかこの扉からは入りません。
右にあるチケット売り場を右の方へ進みました。
時計塔
やっと中に入りました、時計塔です。
建物は全て石でできています、「ライムストーン」と言ってとても暖かな優しいクリーム色です。(オックスフォード近辺で採れたそうです)
有名な「コッツウォルズストーン」も素敵ですが、こちらもとても素敵です。
中庭
中庭です、先ほどの時計塔が小さく見えます。イベントで車の展示をしてました。
これが宮殿の正面です、バロック建築の傑作と言われていますが外観からはその豪華絢爛な雰囲気は感じられません。ほぼ茶色、どちらかと言うと地味な感じです。
丸い石の柱で張り出した玄関が「柱廊式玄関」と言うそうです。真ん中に入口があります。
宮殿の中へ
グレートホール
グレートホール(玄関)です。
ここもかなり広く、上には彫刻や肖像画が飾ってあります。
そして天井にはブレナムの戦いを描いたフレスコ画があります。
2階から玄関入口を見下ろしたところです。観光客がどんどん入ってきます。
豪華な食器を飾ったキャビネットがいくつもあります。(一部です)
豪華な調度品の数々、この時計はフランス製(1740年)
チャーチル首相の生まれた部屋だそうです。肖像画が有りますがちょっと怖そうに描かれています。
第一の間、通称「緑の部屋」
代々の公爵の肖像画が飾られてます。シャンデリアは19世紀にベルサイユ宮殿から購入したものだそう。
「緑の書斎」
この部屋には、1704年のブレナムの戦いを描いた巨大なタペストリーがあり、真ん中の白い馬に乗っているのが初代マールバラ公爵。
中央にあるのは、金の装飾ゆりかごです、チャーチル首相もこのゆりかごで眠ったのでしょうか。
「ロングギャラリー」大図書室
この部屋では晩餐会や舞踏会などのパーテイーが開かれていたそうですが、戦時中は負傷兵のための療養所となり、のちに学校となったりでお国のために開放したそうです。
遠くに見えるのはパイプオルガンです。
大図書室にアン王女がいました。
パイプオルガンです。
2000本ものパイプが使われ個人所有ではヨーロッパ最大、維持費だけでも年間4000万も掛かるとの事、なんと1日約10万も掛かるなんて信じられませんが、数百年もの歴史を経て今も美しい音色が聞けるそうです。
パイプには、戦時中子供たちがこのロングギャラリーでクリケットをして遊んだそうで、クリケットのボールが当たってへこんだ跡が残ってます。(拡大すると分かります、中央左側の太いパイプです)
礼拝堂
教会のような部屋(礼拝堂)もあります、皆さん歩き疲れて休憩しています。
このような立派な彫刻も多いです。
庭園
ブレナム宮殿を美しく見せてくれる「ウォーター・テラス」
噴水と幾何学模様に手入れされた緑が宮殿を引き立てます。宮殿前にはカフェのテラス席もありますが人気でいっぱいでした。
庭園越しの宮殿、青空に映え世界遺産に相応しい貫禄と優雅さです。
レモンケーキの思い出
素敵なティールームがありましたが予約制で入れません。
仕方なくセルフサービスの簡単なお茶にしましたが、レモンケーキがとても美味しくて忘れられないお味となりました。(次の写真右下)
帰国後にこの味を再現したく、自己流で焼いています。
左はスコーン、ロダスのクロテッドクリームと小さな瓶入りジャムが付きます。
こちらが当時の「レモンケーキ」を再現したレシピです、良かったらご覧ください。
お土産にスコーンの型抜きを購入しました。
3ポンドの値札が懐かしいです。日本円で約450円、お安いです。
計ってみたら直径7.5㎝、私が普段作っているスコーンの型は5㎝なのでだいぶ大きいスコーンができます。
イギリス式の本格スコーンのレシピです。こちらは別の型抜きで作っています。
終わりに
華麗なる貴族の館、ごく一部の紹介ですが雰囲気が伝わったでしょうか~
外観の落ち着いた建物と、内部の豪華絢爛な部屋が対照的でした。
貴族の中にもランクがあり、公爵は最高位、(公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、の順)
現在もそのマールバラ家の子孫が暮らしていると言うので驚きます。
イギリスに行く機会がありましたら是非この偉大な宮殿を肌で感じて頂きたいです、ロンドンからは比較的近いです。(パディントン駅から電車で約2時間)
予約制でアフタヌーンティーができる素敵なカフェもあります、お土産ショップも充実してましたので満喫できるかと思います。
再び訪れる事ができますように。。。
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