フランスで新年を祝う伝統焼き菓子「ガレット・デ・ロワ」、アーモンドクリームたっぷりのサクサクパイです。ほんのりラム酒香るアーモンドの優しい甘みが何とも幸せなお味です、紅茶がより一層美味しく頂けます。
パイ生地は冷凍のパイシートを使うと割と簡単です、アーモンドクリームは混ぜるだけ、月桂樹の飾り切りも楽しいですよ、ぜひ作ってみて下さいね。
材料紹介(18㎝サイズ)
パイ生地
- 薄力粉 200g
- バター 100g
- 水 100ml
アーモンドクリーム
- バター 50g
- 砂糖 50g
- 卵 1個
- アーモンドプードル 50g
- ラム酒 小さじ1
- バニラエッセンス 少々
仕上げ用など
- アーモンド 1粒(無くてもOK)
- 卵黄 1個(艶出し用)
- 粉糖 適量(キャラメリゼ用)
冷凍パイシートで作る時は正方形の物は2枚、長方形の物は4枚必要です。「アーモンドクリーム作り」からの手順になります。
パイ生地作り
1.ボールに薄力粉(200g)角切りバター(100g)を入れ、カードでバターをトントンと細かくして粉に混ぜ込みます。
バターの塊が残る程度でOKです。
2.水(冷水が良いです)100mlを入れ、ざっと混ぜ合わせます。
3.生地をまな板や台の上に取り出し手でまとめ、めん棒で軽く押しながら平らにします。
手でまとめたら、めん棒で平らに伸ばします。
スケッパーを使い生地を三つ折りにします。
手前からも折ると三つ折りになります。
4.次に生地を90度回転させ、めん棒で伸ばして再度三つ折りにします。
生地はまだバターが見えボコボコの状態です。
5.三つ折りにする作業を3回繰り返したら、生地をポリ袋に入れ冷蔵庫でしっかり1時間休ませます。
6.生地を1時間ほど冷蔵庫で寝かせたら、更にめん棒で伸ばして三つ折りにする作業を3回繰り返します。(三つ折りの作業は合計6回です)
ここからはポリ袋を切って開き、2枚のポリ袋で生地を挟みながら伸ばしていきます。
途中生地がべたつく時は冷蔵庫や冷凍庫で生地を冷やしながら作業します。
ポリ袋と生地が張り付くので、時々はがし空気を入れながら伸ばします。
7.三つ折りが3セット終わるとだいぶ滑らかな生地になります。ポリ袋に包んで冷蔵庫で休ませて置きます。(ここまで前日に作っておいてもOKです)
アーモンドクリーム作り
8.生地を休ませている間にアーモンドクリームを作ります。
クリーム状に柔らかくしたバター(50g)に砂糖(50g)を良くすり混ぜ、溶き卵(1個)を少しづつ混ぜ合わせていきます。
※砂糖はきび砂糖を使いました。
溶き卵は面倒ですが3~4回に分けて良く混ぜます。一度に入れるとバターと分離してしまいます。
9.卵が混ざったらアーモンドプードル(50g)を加えて良く混ぜます。
10.バニラエッセンス(少々)とラム酒(小さじ1)を加え、混ぜたらアーモンドクリームの完成です。
ラム酒が入るとお味がぐっと良くなります、無い時は入れなくてもOKです。
パイ生地の成形
11.冷やしておいたパイ生地をめん棒で少し伸ばして2等分にし、上下左右に押し広げそれぞれ20㎝位の正方形にします。
強力粉(分量外)を台や生地に振って作業します。
パイ生地が2枚の正方形になりました。生地が柔らかくだれてしまったら冷蔵庫で冷やして固めます。
フィリング詰め
12.クッキングシートに底になる1枚を乗せ、フォークで全体をピケします。
13.次に18㎝のケーキ型などで、大きさの目印を付けます。軽く生地に跡を付ける程度です。
直径18㎝の形の目安とします。
14.円の2~3㎝位内側までアーモンドクリームを円形に乗せ、表面を平らにします。
アーモンドクリームがゆるゆるになっている時は冷凍庫で冷やして硬くします。
15.フェーブ用にアーモンド(1個)を埋め込みます。
フェーブは元々陶器の小さな小物(人形等)を使いますがアーモンドで代用します。フランスでは新年のお祝いに1月6日に家族で切り分けて食べ、その時にフェーブに当たった人は王冠をかぶり王様(王妃)として祝福され、幸運な1年となるそうです。
15.次に上にもう1枚のパイ生地をかぶせてアーモンドクリームを包み込み密着させます。
そして18㎝の型を置き余分な生地をカットします。
生地が柔らかいとカットが上手にできないので、15分ほど冷蔵庫で冷やすと良いです。
パイの形ができました。
残ったパイ生地はミニのアップルパイなど作り一緒に焼くこともできます。
飾り包丁(月桂樹)
16.生地の淵を指で押さえて2枚の生地を密着させながら、ペティナイフ(又は包丁)の背で内側に向かって切り込みを入れていきます。
ペティナイフの刃の部分より背の方が切り込みの跡が残り焼き上がりが綺麗です。
17.卵黄を溶き、ハケで表面に塗ります。
冷蔵庫に入れて表面が乾いてから描くと綺麗に描けますが直ぐに描いてもOKです。
又、卵黄が乾いてから二度塗りすると色濃く焼けます。
18.ペティナイフ(又は包丁)の背の方で月桂樹の葉を描いていきます。生地の中まで切り込まないように力を抜いて描きます。
※刃のほうだと中まで切りすぎる事があります、切りすぎると中身が爆発します。
ガレット・デ・ロワの表面の飾り切りを「レイエ」といい、フランス語で「線を引く」という意味になります。レイエには4つの模様があり葉っぱ模様の「月桂樹」は勝利、渦巻き模様の「太陽」は生命力、矢羽根模様の「麦の穂」は豊穣、格子模様の「ひまわり」は栄光、それぞれの意味があります。
クッキングシートをその都度回しながら描きます。
4本線で8等分になります。
次に葉を描きます。8本の線にそれぞれ中心からカーブして下の線に着地します。
8本描きました。
次にカーブした線の中央から葉の先まで描きます。8本描きます。
次に葉っぱに筋を付けます。
最後、葉と葉の間にも線を入れたら完成です。
月桂樹のレイエの完成です。
焼成(190℃で30分+170℃で20分)
19.竹串で空気穴を数か所入れ(5~6か所くらい)、190℃に予熱したオーブンで30分焼き、一旦取り出して粉糖を掛け、温度を170℃に下げて20分焼きます。
合計50分で焼き上げます。
一旦取り出しました。
20.粉糖を茶こしでたっぷり振りかけます。
粉糖を掛けて焼くとキャラメリゼされパリッと艶々に焼き上がります。
21.170℃に温度を下げ、更に20分ほど焼きます。
粉糖がキャラメリゼされ艶々に焼き上がりました。網の上で冷まして完成です。
他にもパイ生地でミートパイなど作れます。
ティータイム
王冠を折り紙で折って作りました。金色が無かったので水玉の折り紙で作りました。😅
アーモンドクリームたっぷりです。
パイ生地はサックサクに焼けてます。
こちらはフルーツと盛り合わせました。残った生地でハート型のミニパイも焼きました。
残った生地でミニパイ作り
残った生地でミニパイを焼きました、一口サイズです。
強力粉を振ってめん棒で薄く広げて型抜きし、生地にフォークでピケして溶き卵を塗り粉糖を掛けて焼きます。
予熱した190℃のオーブンで20分ほど焼きます。
粉糖がだいぶ焦げました、グラニュー糖の方が良かったです。サクサクでとても美味しいミニパイです。
他にも自家製パイのレシピをご紹介しています。
一杯の紅茶(ポット型ティーストレーナー)
いつどこで買ったか覚えていない、ティーポット型のティーストレーナー(茶こし)で一杯分を淹れてみました。
ティーストレーナーやティーカップは熱湯を掛けて温めます。温めたティーカップにポットと熱湯を入れ、ソーサーをかぶせて3分しっかり蒸らします。
ソーサーをかぶせて蒸らします。
蒸らし終わったらティーポットを引き上げます、茶葉はヒギンスのデュークストリートです、ジャンピングしてませんが美味しく入りました。
茶葉が膨らんでぎゅうぎゅう詰めです。
折り紙で王冠作り
水玉模様のピンクの王冠、大きくする事もできます。
折り紙を4等分して小さく作ります、6個のパーツを組み立てて作りました。
最後に
自家製の「ガレット・デ・ロワ」いかがでしょうか。出来立てのサクサクなパイを食べれるのは手作りならではです。
パイ生地がちょっと大変ですが、市販のパイシートを使えば比較的作りやすいかと思います。
ぜひお試し下さいね。
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