タルト・タタンはフランスで生まれたお菓子、誕生秘話も興味深いところです。
今回作ったタルト・タタンは、りんごをキャラメリゼしてタルト生地をかぶせて焼いていきます。
フランス伝統の焼き菓子「タルト・タタン」のレシピと共に誕生秘話を最後にいくつかご紹介します。
ご紹介するレシピは
- タルトの生地作り
- りんごのキャラメリゼ
- タルトの焼成
の3工程となります。
画像を交え作ってみましたので最後までご覧くださいね。
材料説明
タルト生地
- 薄力粉 100g
- 無塩バター 50g
- 塩 一つまみ
- 卵黄 1個
- 水 20g
りんごのキャラメリゼ
- りんご 6個
(紅玉やふじが良い) - 砂糖 120g
- バター 50g
- 水 大さじ1
タルトの生地作り
1.ボールに薄力粉(100g)を振り入れ、角切りバター(50g)と塩(一つまみ)を加え、スケッパーでバターを切り交ぜていきます。
トントンと薄力粉の中へバターを細かく切っていく感じです。
2.だいぶ細かくなってきたら、手でざっと擦り交ぜバターと薄力粉をなじませた状態にします。
3.卵黄(1個)に水(20g)を加え混ぜておき、先ほどの薄力粉の中へ入れます。
卵白は余ってしまいますが冷凍保存もできます、卵白で作るお菓子や卵焼きなどに混ぜてお使いください。
4・スケッパーで卵液を混ぜていくと一まとまりの生地になります。
5.生地はラップに包み冷蔵庫で1時間ほど休ませます。
これでタルト生地の完成です。
生地を冷蔵庫で休ませないとべたべたして扱いにくいので冷やして下さいね。
りんごのキャラメリゼ
6.りんごは皮をむき8等分に切り分けます。
キャラメリゼとはフランス語で、砂糖をカラメルにすること、それを絡めたお菓子や料理をキャラメリゼと言います。りんごの形が残った方が良いので硬めのりんごがおすすめです。今回はサンふじで作りましたが、酸味の強い紅玉が美味しいです。
7.フライパンに砂糖(半分の60g)と水大さじ1を入れ、火をつけ強火で熱してカラメルにします。
だいぶカラメル色になってきました(煙が出ますので換気扇も回して下さい)
濃い褐色のカラメルは190℃あります。美味しそうだからと言って絶対に指で味見などはしないでください、火傷をします。
8.一旦火を止め、バター(50g)を投入します。
9.バターが大体溶けたら、りんごを入れ全体に絡めます。
へらでりんごを下の方からすくうような感じで優しくまぜます。
10.火をつけ、残りの砂糖(60g)を加え全体を混ぜながら煮ていきます。
蓋をして時々混ぜながら煮詰めていきます。(中火で約20分位)
煮汁がだいぶなくなりました。キャラメリゼの完成です。
型に詰め焼成(190℃で約40分)
11.冷蔵庫に寝かせておいたタルト生地をオーブンペーパーで挟みめん棒で丸く広げます。
12.ケーキの型と同じくらいに丸く伸ばしてフォークでピケします。
13.ケーキの型にりんごを並べます。
最初に型の角に敷き詰めてから放射状に綺麗に並べます。
14.二段になるので、きっちり隙間が無いように詰めます。
フライパンに残った煮汁も全て入れます。
15.タルト生地をりんごの上にぴったり被せ190℃で40分程で焼き上げます。
※ピケが弱い感じなので更に生地の上をピケしました。
ピケををして穴を開けると火が通り易く生地の持ち上がりを防ぎます。包丁の先でチョンチョンと刺しても良いです。
焼けました、りんごの煮汁がタルトの上に染み出てきました。冷めたらラップをして冷蔵庫で一晩冷やします。
※冬期は寒いので暖房をしていない部屋に置いてもOKです。
型はずし
16.冷蔵庫ですっかり冷えましたので型から取り出します。
型より大きな鍋やフライパンにお湯を沸かしてから火を止め、型を入れ周りを温めます。
10秒くらいで一度取り出し、型からタルトが動くか様子を見ます。
まだ外れなさそうでしたらもう一度お湯に付け温めます。
17.タルトがケーキ型の中で動くようになったらお皿に取り出します。
お皿を型にかぶせてからお皿事ひっくり返します。
18.綺麗にできました、盛り付けて完成です。
タルト生地が下にあり、上は全部りんごです。
泡立てた生クリームを上に絞り、シナモンをパラパラ~と掛けます。
すると、ちょっとケーキ屋さんみたいになります。
他にもりんごを使ったお菓子をご紹介しています。
紅茶と食器紹介
紅茶はミルクティーにしていただきます。
ティーカップとお皿はロイヤルアルバートの「モスローズ」
ティーポットとミルクピッチャーは「デンビー」
どちらもイギリス製です。
タルトなどのお菓子もいくつかご紹介しています。
タルト・タタンの誕生秘話
フランス生まれのこのお菓子は失敗から生まれたお菓子と言うエピソードがあります。
三つほどご紹介します。
1.19世紀後半、フランスで小さなホテルを経営するタタン姉妹の姉ステファニー・タタンはとてもお料理上手、この日はとても忙しくりんごのタルトを作る時うっかり生地を敷かずにりんごを入れて焼いてしまい、後から生地を乗せて焼きます。ところが焼き上がってひっくり返してみたら、りんごがあめ色に変わりとても美味しそうなお菓子に変身していた。
2.ステファニーがいつものようにタルトを作りを始めますが、りんごをバターと砂糖で炒めすぎてしまい慌ててタルト生地をりんごの入ったフライパンにかぶせてそのままオーブンへ入れてしまいます。焼き上がった頃フライパンをひっくり返してみるとキャラメルの香ばしい香りのタルトになっていた。
3.19世紀後半、コルノンスキーと言う美食ジャーナリスト(美食王子と呼ばれていた)がこの逆さまのタルトの評判を聞き付け食べに来た所、そのおいしさに感動し紹介したいと考えます。りんごと生地が逆さまと言うだけではインパクトがないので、おっちょこちょいの料理人がうっかりミスで偶然美味しいタルトができたと話を作ってしまい、この話とともにタルトタタンはフランス全土に広まったそう。
以上のような誕生説がありますが、果たして真相は如何に。。。
19世紀に戻りタタン姉妹に聞いてみないと真相はわかりませんが、美味しいお菓子が食べれるので良しとします。
他にもタルトタタンのレシピをご紹介していますので、良かったらご覧ください。
最後に
タルトタタン、いかがでしょうか。
誕生秘話もしかり、素敵なお菓子ですよね。
りんご菓子の最高峰と言われるだけあって、とっても美味しいです。
この秋にぜひお作りになってみてはいかがでしょうか。
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